ピンの音階
シンプルな音階
タイ民族楽器は非常に合理的で、シンプルです。
タイの音楽のために独自に進化してきた楽器のため、不要なもの(あまり使わない音)を排除しているために西洋楽器に比べると出せる音が少ないです。(半音はピンにおいてはフレットが殆ど省かれています。)
いらないものを排除しているので、聴いているだけだと音のズレ、ミスなどが分かり難い利点があります。(タイ音楽経験者だと違和感はあるようですが。)
ほとんどのタイの楽器に共通する点ですが、あまり使わない音を排除しているために、一つの楽器で主に奏でられるスケールは限られています。ですので、スケールが大きく変わるときには大抵楽器を変えます。
ピンもスケールを変える時はチューニングを変えます。
タイの主な音階表記
ด(C)ド |
ร(D)レ |
ม(E)ミ |
ฟ(F)ファ |
ซ(G)ソ |
ล(A)ラ |
ท(B)シ |
上の表がタイの音階の表記になります。ピンを演奏する上では上の図の文字さえ覚えておけば問題はないかと思われます。
ピンを買うとフレットに音階シールが貼ってある場合があるのでその際に便利です。
これが読めるとタイ式楽譜も読めるので便利です。タイ式譜面についてはgoogleで検索していただければ詳しいサイトが出てきますので、そちらを参考にお願いいたします。
ピンで使われる音
ピンの出せる音は下図のようになっています。
チューニングは一般的な
1弦…E、2弦…A、3弦…E になります。
殆ど全音です。いかにピンがシンプルかお分かりいただけるかと思います。
ピンの特徴としては15のフレット、すべてを使わないという点です。
図を見ていいただいた通りまったく使わない部分がたくさんあります。
3弦は第4フレット以降、2弦第5フレット以降は殆ど使いません。
たまに使う部分といいますのは、楽曲のアクセント、最近のラムシンのカバーをする際に使われます。伝統的な曲ではあまり登場しません。
一つ特別な音は1弦第2フレットのฟ(F*)ファになります。これは便宜上全音のฟ(F)ファと同じ文字が当てられている場合がありますが、ピン唯一の半音(F#)になります。伝統的な曲から最近のものまで頻出のピンの個性が光る音になります。
最後に
私自身ピンを始めてまだまだ未熟なので、情報に間違いがあるかもしれません。
その際はコメントなどでお知らせください。